東都フォルダー工業がメーカーとしての第一歩を踏み出したのは、あるお客様の「おむつを畳む機械を作れないか」というご相談がきっかけでした。当時はまだリネンサプライ業界が黎明期で、海外製のフォルダーを輸入するのが主流の時代。そんな中、社員たちはお客様の困りごとを解決するべく、高品質で壊れにくい国産フォルダーの開発に尽力したそうです。
お客様の声をヒントに、価値ある製品を開発する。モノづくりの品質をとことん追求する。そして売って終わりではなく、きめ細かなメンテナンスサービスも徹底する――。こうした当社の「原点」とも言える姿勢は、今だけでなく、これからも守り続けるべきものだと思っています。
創業から50年以上が立った現在、当社は国内リネン処理システムのトップメーカーへと成長し、日本全国のお客様から厚い支持をいただいています。業種もホテル、旅館、病院、レストラン、温浴施設など多種多様。皆さんの身近な場所でも、当社の製品がきれいに畳んだリネンが使われているかもしれません。そんな社会に役立つ製品の開発・製造・販売を通して、今後もメーカーとして発展し続けるために、守るべきものは守り、変えるべきことは積極的に変えていく。それが社長である私の役目だと考えています。
どんなに実績豊富な老舗メーカーであっても、時代に合った変革を実現できなければ、豊かな未来は築けません。そこで2019年、私は社長に就任した際、組織改革の第一歩として各部署の社員たちへのヒアリングを実施。現場で働く彼らが会社の現状をどう捉え、どんなことに課題を感じているのか。現場の声をヒントに、さまざまな取り組みをスタートしました。
例えば、これまで以上に人が育つ体制を整えること。ひと昔前であれば、「技術は見て盗め」でよかったかもしれませんが、今の時代そうはいきません。そこでまず、部下や若手の教育・指導にあたる管理職向けの研修プログラムを導入しました。今後も各ポジションの研修・教育制度の拡充に取り組み、中途・新卒を問わず新たな仲間がスムーズに成長できる仕組みを充実させていく計画です。
また、年齢や社歴を問わず頑張った人間をしっかり評価できるよう、人事評価制度も刷新。「社員一人ひとりが会社を盛り立てる当事者なんだ」と意識してもらうために、経営に関する数字もできる限りオープンにしました。その一方で働き方改革も進め、年間休日は120日に拡充。リネンサプライ業界は365日稼働していますが、現場業務の効率化やシステム化を進めることで、すべての部署が「しっかり働き、ちゃんと休める」体制を整えていきます。
当社は現在、日本市場に加えて海外マーケットでも30か国ほどで事業を展開しています。日本で鍛えられた仕上げのクオリティは海外でも好評を得ており、これからの成長性も無限大だと思っています。自社で設計から製造、営業、メンテナンスまで一貫して行うトータルサービスも強みに、国内外でさらなる事業発展を目指していきます。
こうした未来像の実現に欠かせないのが、新たな仲間との出会いです。会社とは結局、「人」です。私自身、ひとりでは社長としての務めを果たすことはできませんし、だからこそ、上下に関係なくコミュニケーションを大切にし、自分の考えを口にするように心がけています。これから入社する方々もぜひ、自分なりのアイデアや想いを発信してください。そうして現場発でボトムアップの組織文化を育むことが、社員一人ひとりの成長と会社の発展につながると信じています。
私たちは学歴や経験以上に、「人柄」を重視します。周囲とのコミュニケーションを大切にでき、仲間と切磋琢磨しながら成長と活躍を目指したい方。そして目配り、気配り、心配りを大事にできる方と、これからの東都フォルダー工業をつくっていけたら嬉しいです。「ユニークなモノづくりに携わってみたい」「新しいチャレンジがしたい」といった想いを実現しながら、ぜひ一緒に成長していきましょう。